試してみたい仕事術
その道の達人になるために、自分の仕事の一冊の本を作りませんか。
40歳まで「学問が欲しい」と思っていました。しかし、毎日の仕事に追い回されて、労働だけで終わり、自分の机にたどり着くと倒れそうになることがしばしばでした。勉強をしたいといつも思っていましたが、気持ちだけで実践はできませんでした。これが普通の生活かもしれません。
ある年、○○省○○研究センターに出向しました。異動して間もなく、急な仕事で論文が必要になり、ある先輩に依頼すると、おもむろに自分の机の引き出しの区分された中から、その論文が瞬時に出てきて驚きました。この時、このことが自分で出来ることだとは思わず、他人の世界であるように思っていました。
○○研究センターは、さらにつくば市に移転しました。転居の際、ダンポール箱に詰めた重い専門の月刊誌や書籍を持ち運び、本当に役立つのか疑問を感じました。この機会に、自分の資料を全てばらして、分類し直し、不要なものは全て捨てました。集中してこの作業に約半年間がかかりました。捨てるか残すかの判断力がポイントです。
最終的に稲にかかわる体系化された論文の厚さが約2メートル、麦類の体系化された論文が約1メートルとなりました。これまでの段ボール箱はおさらばです。その後、新しい論文を補完し、自分だけの図書室ができ、頻繁に利用するようになりました。
管理職になり、会議が多くなると資料が山積みとなりました。しかし、資料は一般的に要旨だけですのでほとんどが利用されませんでした。ある時、他所のH部長の会議資料を見ると、要旨だけでなく通常の文章から成り立っていました。この時に「これからの仕事術は、これだ」と歓喜したことを忘れません。
それ以来、通常の文章で会議資料を作ることに決めました。場合によっては通常の文章で作ってから、要旨化は簡単です。また、コピーは出来るだけ止めて、日常の必要事項は全てファイルに文章で残すことにしました。文章で残すことにより、依頼された原稿や講演資料の作成に時間がかからず、原稿の締め切りに遅れたことはありません。文章能力向上の秘訣は、日頃の努力でした。
それまで、分野別に分けた十数枚のフロッピーを使っていましたが、目的のファイルを探すに不都合を感じていました。ある時、会議が終わり新幹線で東京からの帰り、軽井沢付近でファイルの連結がひらめきました。当時、ダイアナ妃の謎の交通事故死があり、新しい発想としてファイル名を「ダイアナ」と決め、その後数ヶ月で全てのファイルを一本に集約しました。目次にページナンバーをつけて、必要な資料をファイルを開ければ、すぐに探し出せるようになりました。
仕事術は、1冊のファイルに全て入っていますので、書類はほとんど利用しなくなりました。重要な会議があるときは、ファイルの必要な項目に目を通し、考え方を整理しておきます。仕事を効率的に進めることが出来れば、自分に自信がもてると共に、時間の余裕ができて、のんびりブレイクにつながりました。
長い時間をかければ1冊だけでなく、仕事周辺の数冊を作ることも可能です。その後、写真を配置したり、使いかっての良い100ページを越える本が、4冊出来ていました。専門を離れた今でも、いろいろと役に立っています。
仕事術として今一番反省していることは、世界の動きを知らなかったことです。どんな仕事にしろ世界中の国の人達が同じ分野で働いている筈です。新しい発想や改善は、同じ仲間の中からは生まれにくく、世界からの情報集めは、仕事術として最も重要であると思っています。そのためには英語力とインターネットは必須です。
役に立つ話 冷えた缶ビールが急に飲みたい時どうしますか。簡単です。器に氷りを入れて缶ビールを手でグルグル回して下さい。1分間で飲み頃に冷えて、2分間では冷え冷えになります。ビールが好きで、自分で工夫した最上のアイデアです。
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