桜の開花を待つこの頃です
早く満開の桜を見たいものです。
劇団民芸代表の奈良岡朋子さんは、戦後まもなく県立弘前高等女学校や弘前城の満開の桜の下に緑色の雑草が生えているのを見て、「花は生物」だと感じたそうです。
そして、戦争が終わったなかで、満開の桜を見て「生きている。私も生きている。生き残っている」という思いがわき起こったんです。
もうひとつの思い出として、両親の住んでいた弘前に帰省したとき、親類の男が父に「太宰治と酒を飲んでいるので金をかしてくれ」と言ってきたそうで、太宰治の『人間失格』を読むときに思いだすそうです。
昨年、太宰治の生家「斜陽館」を訪れました。
E・M・フォスターという英国の作家は、「年を取ると記憶は一枚の画に近づく」と言ったそうですが、大間岬や竜飛岬や斜陽館が、桜の花びらの中に一枚の絵のように重なりあっていくような気がしています。
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